第3回 皮膚の付属器官

皮膚は、付属器官の働きによって守られています。

1.皮脂腺

皮脂を分泌する器官。毛のう(毛根を包むふくろ)についています。皮脂の出るところを毛口といいます。

頭・顔(特にTゾーン)・胸・背中の中央部に多くあります。

皮脂の分泌は、人種・性別・年齢・季節・食物などによって左右されます。

皮脂と汗が交じり合ってできるのが皮脂膜です。

2.汗腺

汗を分泌する器官。汗には、皮膚の表面を潤おす、天然の化粧水のような働きがあります。

エクリン腺(小汗腺)

全身にあり、1日700〜900ccの汗を分泌します。汗の99%は水分であり、角質での水分保持に役立っています。

アポクリン腺(大汗腺)

思春期になって発達する腺。限られた部位にだけあり、体臭に関係します。

3.立毛筋

起毛筋ともいい、斜めに生えている毛を起して直角の方向に立てる筋肉です

皮膚全体がこの状態になることを“鳥肌が立つ”といい、このとき、立毛筋の上にある皮脂腺を圧迫して、皮脂の分泌を促します。

すべての毛のうについているわけではなく、まつ毛・眉毛にはありません。

4.毛・爪

ともに皮膚が変化したもので、死んだ細胞です。ケラチンタンパクというタンパク質でできており、皮膚を保護する役目を担っています。

毛は、手のひらや足の裏を除く、全身のほとんどに生え皮膚を保護しています。

爪は手足の指先の背面にあり、指先を保護しています。